はじめに
Amazon S3は、Amazon Web Servicesが提供するオンラインファイルストレージのWebサービスです。Webを使っていつでも、どこからでも、どんな量のデータも保存、取得することができます。DomoのAmazon S3 AssumeRoleコネクターを使うと、AssumeRole認証によってS3バケットからデータを引き込むことができます。Amazon S3 APIについて詳しくは、製品ページ(http://docs.aws.amazon.com/AmazonS3/...I/Welcome.html)を参照してください。
Amazon S3 AssumeRoleコネクターは「ファイル」コネクターです。つまり、ファイルを取得してDomoに出力します。Data Centerでこれを含むほかのファイルコネクターのページにアクセスするには、ウィンドウ上部のツールバーで[ファイル]をクリックします。
Amazon S3のアカウントには、Data Centerから接続します。このトピックでは、Amazon S3コネクターのユーザーインターフェースに固有のフィールドとメニューについて説明します。DataSetの追加や更新スケジュールの設定、DataSet情報の編集に関する一般的な情報は、「データコネクターを使用してDataSetを追加する」を参照してください。
主な使用事例 |
このコネクターは、APIが使用できない状況でフラットファイルを取得するための最善の方法です。 |
主なメトリクス |
該当なし |
社内における主な権限 |
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平均導入時間 |
適切なタイプのファイルがS3にあれば、1時間以内です。 |
使いやすさ(1から10のスケールで、1が「最も使いやすい」) |
4 |
ベストプラクティス
S3に保存されたデータや、ほかのS3データベースとの関係を理解していると、このコネクターを使用する上で大変役立ちます。
必要条件
Amazon S3アカウントに接続してDataSetを作成するには、以下が必要です。
-
引き受けるロールのAmazonリソースネーム(ARN)
-
引き受けたロールのセッションの識別子。信頼ポリシーの設定が必要です。このことについては、以下で説明します。
-
サードパーティが顧客のアカウントでロールを引き受けるときに使う一意の識別子。
-
データの引き込み元となるAmazon S3バケットの名前
信頼ポリシーの設定
ロールのセッション識別子に対する信頼ポリシーは、次のようになります。
{
"Effect": "Allow",
"Principal": {
"AWS": "arn:aws:iam::*accountId*:root"
},
"Action": "sts:AssumeRole",
"Condition": {
"StringEquals": {
"sts:ExternalId": "*customer externalID*"
}
}
}
Domo環境のアカウントIDは、次のようになります。
-
米国:339405024189
-
オーストラリア:010251424122
-
ヨーロッパ、中東、アフリカ:687132894031
-
日本:622384692065
例えば、オーストラリア在住でアカウントIDが「46822464880681」のユーザー「myIAMuser123」にアクセスを許可する場合、信頼ポリシーは次のようになります。
{
"Effect": "Allow",
"Principal": {
"AWS": " arn:aws:iam::46822464880681:user/myIAMuser123 "
},
"Action": "sts:AssumeRole",
"Condition": {
"StringEquals": {
"sts:ExternalId": "010251424122"
}
}
}
Amazon S3バケットに接続する
このセクションでは、Amazon S3 AssumedRoleコネクターページの[認証情報]および[詳細]ペインのオプションについて説明します。このページのほかのペインの項目にある[スケジュール設定]や[DataSetの名前を付け説明を入力]に関しては、ほとんどのタイプのコネクターで共通しています。詳細については、「データコネクターを使用してDataSetを追加する」を参照してください。
[認証情報]ペイン
このペインには、Amazon S3バケットにアクセスするための認証情報を入力するフィールドがあります。下表では、各フィールドに必要な内容を説明しています。
フィールド |
説明 |
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ロールARN |
引き受けるロールのAmazonリソースネーム(ARN)を入力します。 |
ロールセッション名 |
引き受けたロールのセッションに対する識別子を入力します。 |
外部ID |
サードパーティが顧客のアカウントでロールを引き受けるときに使う一意の識別子を入力します。 |
バケット |
ファイルを引き込みたいAmazon S3バケットを入力します。 |
地域 |
ファイルがあるS3バケットのリージョンを選択します。 |
有効なAmazon S3認証情報を一度入力しておくと、いつでも同じアカウントを使用して新しいAmazon S3 AssumedRole DataSetを作成できます。コネクターアカウントは、Data Centerの[アカウント]タブで管理できます。このタブについて詳しくは、「コネクターのユーザーアカウントを管理する」を参照してください。
詳細ペイン
このペインには、Domoに引き込みたいファイルを検索、設定するための様々なメニューがあります。
メニュー |
説明 |
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インポートするファイルタイプ |
Domoにインポートしたいファイルのタイプを、CSV、JSON、TSV、TXT、XML、XLS、XLSXから選択します。 |
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ファイル名に拡張子はありますか? |
ファイル名が、サポートされているファイルタイプの拡張子で終わっている場合には[はい]を選択します。そうでない場合は[いいえ]を選択します。 |
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ファイル名をどのようにして選択したいですか? |
Domoがファイルを識別する方法を選択します。オプションは以下のとおりです。
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完全ファイルパスを入力 |
希望するファイルの完全パスを入力します。 |
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Amazon S3バケットのファイルのリスト |
取得したいファイルを選択します。 |
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プレフィックス(オプション) |
結果をフィルターを適用するためのプレフィックスを入力します。プレフィックスにより、指定したプレフィックスで始まるキーのみに結果が絞り込まれます。 |
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ファイル名 |
インポートしたいファイル名を入力します。ファイルパスはあってもなくても構いません。例:folder_name/file_name |
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ファイル名のマッチタイプ |
取得したいファイルの名前が、[ファイル名]で入力したテキストから始まるのか、それともそれを含んでいるのかを指定します。 |
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ファイル圧縮タイプ |
取得するファイルの圧縮タイプを選択します。ファイルが圧縮されていない場合は、[なし]を選択します。 |
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ZIPアーカイブからファイルを選択 |
DomoにインポートするZIPファイルを選択します。 |
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ファイル名列を追加 |
出力データに「_BATCH_FILE_NAME_」列を追加する場合は、[はい]を選択します。追加しない場合は[いいえ]を選択します。 |
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区切り文字を選択 |
取得したいCSVファイルで使用されている区切り文字を選択します。区切り文字がリストにない場合は、[その他]を選択します。 |
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区切り文字を指定(条件付き) |
CSVテキストを区切る文字を入力します。 |
||||||
引用文字 |
取得したいCSVファイルを解析する引用符を選択します。CSVの標準は二重引用符(")です。希望する引用文字がリストにない場合は、[その他]を選択します。 |
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カスタム引用文字(条件付き) |
希望する引用文字を入力します。 |
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エスケープ文字 |
取得したいCSVファイルを解析するエスケープ文字を選択します。CSVの標準はバックスラッシュ(\)です。希望するエスケープ文字がリストにない場合は、[その他]を選択します。 |
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カスタムエスケープ文字(条件付き) |
希望するエスケープ文字を入力します。 |
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CSVファイルにヘッダーはありますか? |
CSVファイルのヘッダーがある場合は[はい]を、ない場合は[いいえ]を選択します。 |
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ヘッダータグを入力(条件付き) |
JSONファイルのヘッダーのタグを入力します。 |
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JSONテキストは、行のリーダーを必要としますか? |
JSONファイルのテキストで、複数の行を読み込む必要があるかを指定します。 |
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バックスラッシュは、エスケープする必要がありますか? |
JSONファイルのテキストに、エスケープする必要のあるバックスラッシュが含まれているかを指定します。 |
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平面化するサブリストを入力(オプション) |
データで平面化したいカンマ区切りのサブリストを入力します。 |
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XPath式を入力(オプション) |
XPath式を入力します。 |
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データに属性を必要としますか? |
XMLデータの一部として属性値を必要とするかを指定します。 |
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データタグを入力(オプション) |
JSONまたはXMLファイルのデータのタグを入力します。 |
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除外するフィールドを入力(オプション) |
JSON/XMLのインポートで除外したいフィールドを、カンマで区切ったリストとして指定します。 |
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シート名(オプション) |
指定したExcelスプレッドシートからインポートするシート名を入力します。名前に誤ってスペースが含まれていないか確認してください。フィールドが空白の場合は、ワークブックの最初のシートが使用されます。 |
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ファイルのパスワード(条件付き) |
Excelファイルがパスワードで保護されている場合は、ファイルのパスワードを入力します。 |
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レイアウト |
Excelファイルのレイアウトを選択します。使用可能なオプションは次のとおりです。
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モード |
Excelデータのセル範囲の決定方法を選択します。[自動]を選択すると、範囲が自動的に決定されます。[手動]を選択すると、列ヘッダーとデータ範囲を手動で入力するように求められます。 |
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大きなJSONファイルの解析を有効にしますか? |
大きなJSONファイルの解析を有効にするかを指定します。 |
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列のヘッダーの範囲 |
Excelシートの列ヘッダーの範囲を入力します。例:A2:F8 |
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行のヘッダーの範囲 |
Excelシートの行ヘッダーの範囲を入力します。例:A2:A8 |
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データの範囲 |
Excelシートのデータ(ヘッダーなし)セルの範囲を入力します。例:A3:F20 |
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ヘッダー開始行([高度]のみ)(オプション) |
ヘッダー行番号を入力します。番号を入力しない場合、最初の行がヘッダー行とみなされます。 |
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データ開始行([高度]のみ)(オプション) |
開始行番号を入力します。番号を入力しない場合、ヘッダー行に続く最初の行が開始行とみなされます。 |
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スキップするフッター行([高度]のみ)(オプション) |
インポートから除外する行がファイルの終わりに1つまたは複数ある場合は、スキップする行数を入力します。 |
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日付形式([高度]のみ)(オプション) |
Excelデータで使う日付形式を選択します。日付をテキストで表すときは[日付を文字列として表示]を選択します。 |
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空白行([高度]のみ)(オプション) |
Excelファイルに空白行が見つかった場合に、希望する結果を選択します。[空白行をスキップ]を選択すると、空白行なしで通常どおりファイルが処理されます。[最初の空白行で停止]を選択すると、最初の空白行まですべて取得されます。 |
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空白の列ヘッダー([高度]のみ)(オプション) |
Excelファイルに空白の列ヘッダーが見つかった場合に、希望する結果を選択します。[空白列を追加]を選択すると、デフォルトの名前で新しい列が生成されます。[最初の空白列で停止]を選択すると、空白のヘッダーがある最初の列まですべて取得されます。 |
その他のペイン
スケジュール設定、再試行、更新に関するオプションなど、コネクターインターフェースのそのほかのペインに表示されるオプションについては、「データコネクターを使用してDataSetを追加する」を参照してください。
トラブルシューティング
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S3バケットにファイルが存在しており、コネクターの設定で正しいファイルタイプが指定されていることを確認します。
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コネクターがデータを取得するには、NULL列を削除する必要があります。
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