はじめに
多くの種類の折れ線グラフと縦棒グラフでは、近い将来データがどのように変化するかを予測して示すことができれば役に立ちます。Domoには、そのような「データ予測」を作成する機能が備わっています。データ予測を使用すると、チャートの現在の値と将来的な値との間でデータがどのように変化するのかを閲覧ユーザーが把握することができます。
データ予測には、[最後の値の予測]と[複数期間の予測]の2種類があります。[最後の値の予測]ではグラフの最後の値のみが予測されますが、線形回帰、前の値の平均化など、さまざまな種類の計算を使用して予測できます。[複数期間の予測]を使用すると、備えられているコントロールを使用して期間を追加または削除するか、[チャートの設定] で希望する数を手動で入力することによって、必要な数の将来の期間を予測できます。ただし、全ての複数期間の予測は線形回帰に基づいています(線形回帰の構成には、さまざまなオプションを使用できます)。
最後の値の予測
[最後の値の予測]を使用すると、グラフで将来の値を1つ予測できます。次のグラフタイプで利用できます。
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単一縦棒グラフ
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集合縦棒グラフ
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積上げ縦棒グラフ
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折れ線+棒グラフ
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複数折れ線グラフ+棒グラフ
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折れ線+集合棒グラフ
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折れ線グラフ
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複数折れ線グラフ
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曲線グラフ
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マーカー付き折れ線グラフ
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マーカー付き曲線グラフ
折れ線グラフでは、[最後の値の予測]が適用されると、予測されるデータ値の上昇または下降が点線を使用して示されます。次の例では、データ値が線形回帰に基づき約27,000ドルに上昇すると予測しています。
次の例のように、複数の折れ線があるチャートに予測を設定することもできます。
同様に、縦棒グラフでも予想される変化を示すために点線を使用します。現在の値から上の部分で色が違うところは今後上昇すると予測されることを示し、現在値の下側に点線がある場合は、下降すると予測されることを示します。以下の例では、ユーザーが最後の値の前の3つの値の平均に基づいて予測を作成しました。
次の例のように、集合棒または積上げ棒のチャートに予測を設定することもできます。
集合縦棒+線グラフでは、グラフに現れる最後のバーか最後の線(またはその両方)に対して予測を適用させるかを選ぶことができます。
トレーニングビデオ - [最後の値の予測]を使用する
注記:この製品トレーニングビデオは、Domoのお客様とクライアント様のみを対象としています。
[最後の値の予測]の種類
Domoでは4種類の最後の値の予測が用意されています。以下の4つです。
予測のタイプ |
説明 |
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予測値 |
Domoでは、チャートの現在の期間の残りの部分の値を予測します。これは、現在の期間の値と、前の期間の値とを比較することによって行われます。たとえば、以下のチャートでは、今月である10月はまだ終わっていないため、ユーザーは [予測] プロパティを適用しています。薄い青色は10月全体の予測値を示しています。 |
指定された値 |
予測値を自分自身で指定します。このオプションを選択した場合、自分の目的の値を [予測値] フィールドに入力する必要があります。 |
前の値の平均 |
Domoは、現在の値より前の指定された個数の値を平均して予測を計算します。値の個数は [前の値の平均] フィールドで指定します。 |
線形回帰 |
Domoはデータの線形回帰を基に予測値を計算します。 |
[最後の値の予測]を作成する
グラフには、[チャートの設定] で[最後の値の予測]を追加できます。
グラフに予測を追加するには
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編集するグラフのAnalyzerを開きます。
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[チャートの設定] で、[最後の値の予測](棒グラフまたは折れ線グラフの場合)、[最後のバー値の予測]、[最後の線の値の予測](集合縦棒+折れ線グラフの場合)をクリックします。
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[予測の設定] メニューで予測のタイプを選択します。
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(条件付き)[指定された値] を選択した場合、目的の値を [予測値] フィールドに入力します。
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(条件付き)[前の値の平均] を選択した場合、平均を計算するの何個前までの値を使用するか入力します。
使用事例
次の予想の使用事例は、Domopalooza 2017のTips and Tricksセッションで紹介したものです。ヒントとコツについての詳細は、「ヒントとコツ:パワーユーザーによるクイックレッスン」を参照してください。
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データが安定して増加している場合は、[線形回帰] を使用することによって、より正確に期末の業績を予測できます。
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期末のデータに強いトレンドがある場合は、[予測値] を使用すると、必要な予測が得られます。
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データに大きな変動がある場合は、[予測値]、[前の値の平均]、[線形回帰] を使用したり、手動で入力したりすることで試してみる必要がある場合があります。
複数期間の予測
[複数期間の予測]を使用すると、グラフに無制限の予測を追加できます。次の種類のグラフで利用できます。
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単一縦棒グラフ
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集合縦棒グラフ
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積上げ縦棒グラフ
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縦棒グラフ(累計)
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集合縦棒グラフ(累計)
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積上げ縦棒グラフ(累計)
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折れ線グラフ
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複数折れ線グラフ
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曲線グラフ
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マーカー付き折れ線グラフ
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マーカー付き曲線グラフ
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折れ線グラフ(累計)
[複数期間の予測]を利用できる種類のグラフには、予測を追加、削除するための [+] および [-] のコントロールが備わっています。次の例のように、これらのコントロールはグラフの右下に表示されます。
[+] ボタンをクリックすると、新しい予測データポイントがグラフに追加され([チャートの設定] > [複数期間の予測] で選択した [予測の設定] オプションを使用)、 [-] ボタンをクリックすると予測が削除されます。グラフには必要な数の予測を追加できます。次の例では、グラフに3つの予測が追加されています。最初の予測は3月23日の最後のデータポイントに「追加」されており、2番目と3番目の予測はデータに設定されているものと同じ日付パターンに従って、3月24日と25日の新しい予測データポイントになっています。
これらのコントロールは [詳細] ビューで使用できます。つまり、カードへのアクセス権を持っていれば誰でも期間を追加または削除できます([チャートの設定] でコントロールを削除してこのオプションを制限している場合を除く)。
また、[チャートの設定] > [複数期間の予測] > [予測期間カウント] に予測期間の数を手動で入力することもできます。
[複数期間の予測]の設定について
複数期間の予測を調整できるようにチャートの設定がいくつか用意されています。
予測のタイプ |
説明 |
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コントロールを外す |
このボックスにチェックを入れると、予測を追加するための [+] と [-] のコントロールがグラフから削除されます。 |
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予測期間カウント |
グラフの予測期間の数を手動で入力できます。 |
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予測の設定 |
予測期間の計算方法を決定します。使用可能なオプションは次のとおりです。
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繰り返しのパターン | タイムラインで使用されるデータポイントの繰り返しシーケンスの数を指定できます。たとえば、週ごとのタイムラインは [7](7日間)のパターンになり、四半期ごとのタイムラインは [3](3ヶ月間)のパターンになります。値を指定しない場合、Domoは最適なパターンを推測します。 |
複数期間の予測を作成する
グラフには、[チャートの設定] で[複数期間の予測]を追加できます(前述のように、コントロールを使用して [詳細] ビューまたはAnalyzerに予測を追加することもできますが、その場合、構成オプションは提供されません)。
グラフに[複数期間の予測]を追加するには
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編集するグラフのAnalyzerを開きます。
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[チャートの設定] で、[複数期間の予測] をクリックします。
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[予測期間カウント] フィールドに、予測する期間の数を入力します。
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[予測の設定] メニューで予測のタイプを選択します。
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(オプション)将来の期間を計算するときに調べるパターンを指定するには、[繰り返しのパターン] フィールドにパターン内のデータポイントの数を入力します。たとえば、10日間の繰り返し期間に基づいて将来の期間を決定する場合は、ここに「10」と入力します。
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