はじめに
SPC(統計的プロセス制御)チャートは、管理チャート、シューハートチャート、またはプロセス挙動チャートとも呼ばれる折れ線チャートで、製造プロセスまたはビジネスプロセスが管理状態にあるかどうかを判断するために使用されます。DomoのSPCチャートでは、[チャートの設定] でSPC標準のルールを設定できます。指定したルールから外れる値が発生した場合、チャート内でその値に外れ値のフラグが付けられます。
ルール
DomoではSPCチャートに8個のルールを設定できます。チャートごとに1つのSPCルールまたはルールの組み合わせを使用できます。SPCチャートのルールは、[チャートの設定] の [チャートルールを制御] メニューで設定します。このようなルールと、SPCチャートに固有のその他のプロパティの詳細については、「データサイエンスチャートのプロパティ」を参照してください。
設定可能なルールは次のとおりです。
ルール | 説明 | 例 |
---|---|---|
限界値を超過 | 自動的に決定されたチャートの上限と下限(平均値から3標準偏差分離れた値)を超えたポイントにフラグが付けられます。 | ![]() |
3ポイントのうち2つが2標準偏差以上外れている | 連続する3ポイントのうち2ポイントが平均値から2標準偏差以上離れている場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
5ポイントのうち4つが1標準偏差以上外れている | 連続する5ポイントのうち4ポイントが平均値から1標準偏差以上離れている場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
平均値超過/未満 | 指定した数の連続するポイントが平均値を上回るか下回る場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
トレンド | 指定した数の連続するポイントが継続的に上昇または下降する場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
8ポイントが1標準偏差以上外れている | 連続する8ポイントが平均値から1標準偏差以上離れている場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
15ポイントが1標準偏差以内にある | 連続する15ポイントが平均値から1標準偏差以内にある場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
14ポイントが交互に上昇下降を繰り返す | 連続する14ポイントが交互に上昇と下降を繰り返す場合、フラグが付けられます。 | ![]() |
SPCチャートを作成する
SPCチャートは基本的な折れ線チャートに類似しており、必要なのはDataSetの2つのデータ列またはデータ行のみです。1つはカテゴリー(通常は日付または時刻)、もう1つは値です。値、カテゴリー、系列データについては、「チャートデータについて」を参照してください。
Analyzerで、折れ線チャートのデータを含む列を選択します。データ列の選択の詳細については「DataSetの列をチャートに適用する」を参照してください。
Analyzerでチャートの形式を設定する方法の詳細については「 KPIカード作成パート2:Analyzer」を参照してください。
SPCチャートをカスタマイズする
[チャートの設定] を使用して、SPCチャートのルールを設定し、外観をカスタマイズできます。すべてのチャート設定については「チャートの設定」を参照してください。SPCチャート固有のプロパティには、以下があります。サムネイル画像をクリックすると、拡大画像が表示されます。
プロパティ |
説明 |
例 |
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[一般] > [記号のタイプ] |
線上のポイントを表す記号を選択できます(デフォルトは円)。例では、ポイントが菱形として表示されています。 |
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[一般] > [線の太さ] |
SPCチャートの線を [細い](デフォルト)、[中]、[太い] のどれかに指定できます。例では、太さが [太い] に設定されています。 |
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[チャートルールを制御] > [外れ値の色] |
ルールで決められている外れ値ポイントの色を指定できます(デフォルトの色は赤)。例では、外れ値の色はオレンジに設定されています。 |
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[チャートルールを制御] > [限界値を超過] |
[限界値を超過] ルールをオンにすると、自動的に決定されたチャートの上限と下限(平均値から3標準偏差分離れた値)を超えたポイントにフラグが付けられます。 |
|
[チャートルールを制御] > [3ポイントのうち2つが2標準偏差以上外れている] |
[3ポイントのうち2つが2標準偏差以上外れている] ルールをオンにすると、連続する3ポイントのうち2ポイントが平均値から2標準偏差以上離れているかどうかが監視されます。 |
|
[チャートルールを制御] > [5ポイントのうち4つが1標準偏差以上外れている] |
[5ポイントのうち4つが1標準偏差以上外れている] ルールをオンにすると、連続する5ポイントのうち4ポイントが平均値から1標準偏差以上離れているかどうかが監視されます。 |
|
[チャートルールを制御] > [平均値超過/未満] |
[平均値超過/未満] ルールをオンにすると、 指定した数の連続ポイントが平均値を上回ったり下回ったりするかどうかが監視されます。[チャートルールを制御]、[実行の長さ] オプションを使用して、連続する必要があるポイントの数を指定します。 |
|
[チャートルールを制御] > [実行の長さ] |
[平均値超過/未満] ルールが適用される条件となる、平均値を上回るか下回るポイントが連続する数を指定します。 |
- |
[チャートルールを制御] > [トレンド] |
[トレンド] ルールをオンにすると、指定した数の連続するポイントが継続的に上昇または下降するかどうかが監視されます。[チャートルールを制御]、[トレンドの長さ] オプションを使用して、連続する必要があるポイントの数を指定します。 |
|
[チャートルールを制御] > [トレンドの長さ] |
[トレンド] ルールが適用される条件となる、上昇トレンドまたは下降トレンドのポイントが連続する数を指定します。 |
- |
[チャートルールを制御] > [8ポイントが1標準偏差以上外れている] |
[8ポイントが1標準偏差以上外れている] ルールをオンにすると、連続する8ポイントが平均値から1標準偏差以上離れているかどうかが監視されます。 |
|
[チャートルールを制御] > [15ポイントが1標準偏差以内にある] |
[15ポイントが1標準偏差以内にある] ルールを使用すると、 連続する15ポイントが平均値から1標準偏差以内にあるかどうかが監視されます。 |
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[チャートルールを制御] > [14ポイントが交互に上昇下降を繰り返す] |
[14ポイントが交互に上昇下降を繰り返す] ルールをオンにすると、連続する14ポイントが交互に上昇と下降を繰り返すかどうかが監視されます。 |
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[限界線] > [平均線の色] |
チャートの平均線の色を指定します(デフォルトは緑)。例では、平均線が紫で表示されています。 |
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[限界線] > [平均線のスタイル] |
チャート内の平均線のスタイルを、実線(デフォルト)、点線、または破線から指定します。例では、平均線が実線で表示されています。 |
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[限界線] > [上限/下限コントロール線の色] |
上限/下限コントロール線の色を指定します(デフォルトは赤)。例では、限界線はオレンジで表示されています。 |
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[限界線] > [上限/下限コントロール線のスタイル] |
上限/下限コントロール線のスタイルを指定します(デフォルトは破線)。例では、限界線は点線で表示されています。 |
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[限界線] > [1および2標準偏差線を表示] |
チャートに標準偏差の線を表示するかどうかを指定します。表示する場合、緑の点線で表示されます。 |
- |
[限界線] > [1つ目の標準偏差線の色] |
チャート内の1つ目の標準偏差の線の色を指定します(デフォルトは緑)。例では、線が紫で表示されています。 |
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[限界線] > [1つ目の標準偏差線のスタイル] |
チャート内の1つ目の標準偏差の線のスタイルを指定します(デフォルトは点線)。例では、線が赤の実線で表示されています。 |
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[限界線] > [2つ目の標準偏差線の色] |
チャート内の2つ目の標準偏差の線の色を指定します(デフォルトは緑)。例では、線が紫で表示されています。 |
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[限界線] > [2つ目の標準偏差線のスタイル] |
2つ目の標準偏差の線のスタイルを指定します(デフォルトは点線)。例では、線が赤の実線で表示されています。 |
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